長寿命を実現するための秘訣!トタン外壁の適切な塗装工事の知識
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ご閲覧ありがとうございます。
今回はいくつか種類のある外壁材の一つ、『トタン外壁』のお家の方向けに、外壁塗装においての必要な知識をご紹介したいと思います。
トタン外壁を使用されているお家にお住まいの方は、ぜひご参考にしていただけますと幸いです。
目次
トタン外壁とは?
トタン外壁を分かりやすく説明すると「薄い鉄板を亜鉛でコーティングしたもの」といえます。それに対して『ガルバリウム鋼板』は素材は同じく薄い鉄板ですが、アルミニウムと亜鉛と数量のシリコンでコーティングされているものになります。アルミニウムが加わることで、錆びが発生しにくく耐久性が圧倒的に高くなります。
トタン外壁は素材自体が軽いため、建物にかかる負荷が少なく、耐震性が高いというのがメリットです。また、窯業系サイディングと比べると価格も安いのが特徴です。
定期的にメンテナンスを行えば、10~20年前後は使用できるといわれており、値段に対して耐久性もしっかりとあります。
一方で、金属であるため傷がつくとそこから錆びが発生しやすいというデメリットもあります。また、熱伝導率が高いので表面温度が高くなりやすいため、夏場は暑くなりやすく、遮音性が低いともいわれています。
トタン外壁の種類
トタン外壁には主に4種類に分けられます。
①波トタン
一番代表的なトタン外壁です。価格が安いので、手が届きやすいものといわれています。
②角波トタン
横から見た際に突起状になっているトタンで、倉庫や工場等によく使用されています。
丈夫であり費用も比較的安価ですが、塗装を行う際は塗り継ぎ部分を新調に塗装する必要があります。
③リブ波トタン
端が山折りされて盛り上がった形状になっているトタンです。雨漏りしにくいという特徴を持ちます。一つの外壁材のサイズが小さめのため、一部が壊れた時は部分交換が可能なメリットがあります。
④スパンドレルトタン
釘やビスが隠れているトタン外壁です。ガソリンスタンドの天井や看板、外壁などによく使用されています。釘等が隠れている事からそこから錆びが発生する事も少なく、雨漏りしにくいというメリットがあります。
トタン外壁の主な劣化症状
トタン外壁を使用しているお家であれば、下記のような劣化症状が起きていないかチェックしてみてください。
・チョーキング
・錆び
・色あせ
・塗膜のめくれ、浮き
一つでも該当するものがあれば、『塗り替えが必要なサイン』となります。
トタン外壁の塗り替え目安は?
一般的な外壁塗装の塗り直しは、約10年前後ですが、風雨にさらされやすい場所や海が近い場所、車通りの多い道路に面している等の周囲の環境によって異なります。
ただし、トタン外壁の場合は可能であれば10年よりも早めに様子を見て外壁塗装のメンテナンスを行う事をオススメします。
トタン外壁のデメリットを先ほどお伝えしましたが、錆びが発生しやすく、雨水等でも傷みやすいといわれているからです。
新築時から長い年月をかけて、紫外線や雨風などの影響で徐々に塗膜が劣化し、防水機能が低下します。防水機能が低下する事で、壁は雨水を染みこみやすくし、トタン外壁の場合は錆びが発生してしまいます。
錆びが発生している状態で放置してしまうと、劣化はどんどん進行してしまい、最終的にはトタンを張替えなければならなくなります。その場合は通常のメンテナンスよりも余分に費用がかかってしまうため、それを防ぐためにも早めのメンテナンスを行う方が、外壁リフォームの費用も抑える事ができます。
外壁塗装工事をするときの注意点
①下地処理をしっかり行う
他の外壁と比べて、トタン外壁は『錆び』が劣化症状の代表の一つとしてあげられています。
そのため、外壁塗装を行う際はまず高圧洗浄機を使用して、古くなった塗膜をしっかり除去する必要があります。そして最も重要なのは洗浄の後、錆び等を落とす下地処理『ケレン作業』を行う事です。
古い塗膜や錆びが発生している箇所をしっかり処理したうえで新しい塗料を塗らなければ、せっかく新しい塗料を塗装しても古い塗膜と一緒に剥がれてしまったり、塗装からたった数年後に再び錆びが発生してしまう事があるのです。
②下塗りには『錆止め塗料』を使用する
下塗りには必ず『錆止め塗料』を使用します。ここも他の外壁材と異なりますので、注意ポイントの一つになります。
手抜き工事を行う悪徳業者や、知識があまりない担当者の場合、この『ケレン作業』が見積り書や作業工程の中に入っていないという話を度々耳にしますので、もし外壁塗装の見積りをとられた方は、その業者が『ケレン作業』と錆止めの下塗り剤を使用しているか必ずチェックするようにしましょう。
トタン外壁には水性塗料?溶剤塗料?
事前に塗料の説明から簡単にさせていただきますと、塗料は水性塗料と溶剤塗料の2種類があります。
溶剤塗料は塗膜の光沢感や仕上がり肌が良く、低温下での乾燥も早く、密着が良いと言われており、防水性が高いなどのメリットがあるため、塗装作業に優れています。
しかし、一番のデメリットは匂いがきついという事です。
水性は溶剤と比べると耐候性が劣ってしまうともいわれていますが、匂いは溶剤ほどきつくなく、最近では溶剤に負けないくらい性能が向上しています。また、環境にも良いというメリットがあります。
弊社でも外壁には基本的に水性塗料を推奨しています。理由は外壁は一番塗装面積が広く、室内に塗料の匂いが充満し、健康被害に及ぶ可能性があるからです。職人とお施主様とそのご家族様の健康面も考慮して、水性塗料を使用しています。
ただ、トタン外壁の場合は少し考え方が違います。
窯業系サイディングやモルタル外壁等に比べて、トタン外壁は凹凸がほとんどないツルツルの外壁です。上記でご説明した通り、水性は溶剤と比べれば密着性が低いため、その塗料の通常の耐久性を維持できません。そのため、トタン外壁のお客様には溶剤の塗料を推奨しています。
あくまでも推奨ですので、匂いがどうしてもきついのは嫌だな…とご不安に思われている方は、事前にご相談していただければ水性塗料を使用するようにしています。
必ず溶剤を使用しなければいけないというわけではありませんので、依頼する塗装業者と事前に打ち合わせをしておきましょう。
トタン外壁に適した塗料はある?
エムアールにお問合せいただくお客様からも度々外壁材に適した塗料は何かという質問を受けますが、これ!という塗料は特に存在しません。
外壁材で選ぶというよりも、お家の環境やお客様のご予算などに応じて塗料を選んだ方が良いかと思います。
例えばですが、トタン外壁のお家にお住まいの方は『夏が暑い』とおっしゃる方が多いので、温度の上昇を抑える遮熱塗料を使って塗装を行ったりするのも良いかもしれませんね。
塗装業者でよく使用されている代表的な塗料を表にまとめてみましたので、ご参考にしてください。
塗料 | 特徴 | 耐久年数 | 金額/相場(万円) |
シリコン塗料 |
【メリット】 汚れに強く、塗膜が剥がれいにくい。光沢・ツヤがある。紫外線による劣化に強く、熱に強い。商品のラインナップが豊富でメンテナンス費用が抑えられる。 【デメリット】 塗膜部分が硬く剝がれにくいというメリットに対し、弾性が低いため、ひび割れが起きやすい。 |
8~12年 | 70~110 |
ラジカル塗料 |
【メリット】 紫外線によるチョーキング現象が起こりくく、防汚や防カビ性に優れている。 【デメリット】 歴史がまだ浅いので、耐久年数の実績が不十分。濃色が選べないケースもある。 |
12~15年 | 80~120 |
フッソ塗料 |
【メリット】 耐久性が高く、耐熱性・親水性・防水性といった外壁塗料に適した特徴をもつ。光沢・ツヤがある。 【デメリット】 ツヤなし塗料がない。価格が高め。 |
15~20年 | 100~150 |
無機塗料 |
【メリット】 最も耐久性が高い。親水性や防カビ性等もあり、難燃性という特徴を持つ。 【デメリット】 価格が高く、認定施工店でなければ取り扱いができない。認定施工店が少ない。 |
20~25年 | 120~180 |
トタン外壁のメンテナンス方法
塗装
美観性を保ち、尚且つ建物の耐久性を維持するためには、外壁塗装の工事が欠かせません。
トタン外壁は、上記で申し上げたように下地処理や下塗りの塗布が非常に重要であり、素人が塗装を行うと失敗するリスクが高くなってしまいます。
仮にDIYで塗装工事を行ってもし失敗してしまった場合、一度塗装してしまった塗膜を全て剥がしたうえで再度新しく塗装を行わなければなりませんので、既存塗膜を剥がす工程で余分な費用がかかってしまいます。高所の危険な作業も伴いますので、プロの職人に工事を行ってもらうようにしましょう。
塗装であれば、もともとの家の素材を使用しているので比較的費用も安く済みますし、少し家の雰囲気を変えたい場合は自分の好みのカラーに変更する事もできます!
張替え工事
トタン外壁より更に耐久性が長く、現在の建売でもよく使用されている『ガルバリウム鋼板』に張替えれば、その分メンテナンスの周期が少なくなります。
美観性も良くなり、更に建物自体もより丈夫になるため、予算がある程度あるという方にはオススメです。
まとめ
今回はトタン外壁についてご紹介させていただきました。
現在はトタンよりもガルバリウム鋼板を使用しているお家が多いため、トタン外壁のお家をお持ちの方は、もしかしたら初めての外壁塗装ではなく、過去にリフォームを経験なされた方が多いのかもしれません。
しかし、考え方は初めての外壁塗装を行う方も、2回目以降の外壁塗装を行う方も同じです。
トタン外壁は通常よりも劣化が早く見受けられる傾向があり、定期的にメンテナンスを行わなければお家の耐久性が維持できなくなってしまいます。
錆びなどの兆候があれば、劣化が更に進行してしまう前に早めにプロに相談する事をオススメします。
大切なお家を守り長く住み続けるためにも、塗装工事はDIYではなく、しっかりと知識のあるプロの優良業者にお任せしてください。
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